2026年7月、民間企業の障害者法定雇用率が2.5%から2.7%へ引き上げられ、対象となる企業の範囲も従業員37.5人以上へ拡大します 。売り手市場が続くなか、未達による行政指導や社名公表のリスクを避けるには、単なる「数合わせ」の採用ではなく、「配置・定着」まで見据えた実務対応が不可欠です。
変化する障がい者雇用の現状
厚生労働省の発表によると、民間企業で働く障がい者は22年連続で増加し、特に精神障がい者(発達障がい者を含む)の雇用数が知的障がい者を初めて上回りました。求職・就職件数でも過半数を占めており、近年の障がい者雇用を牽引しています。 精神・発達障がいは体調の波やコミュニケーション特性などの個別性が高いため、従来の身体障がい者を前提とした業務設計の見直しが求められます。
制度のポイントと「短時間雇用」の活用
雇用率はポイント換算で算出され、重度の身体・知的障がい者のダブルカウントや、特定短時間労働者(週10時間以上20時間未満)のカウントなど、働き方に応じたルールが存在します。いきなりフルタイム勤務が難しい求職者に対し、短時間勤務から段階的に移行できる採用設計を行うことで、採用人材の幅を広げることが可能です。
今から人事担当者が取り組むべき3つの実務対応
- 不足人数の試算: 2.7%適用時の自社の必要雇用数を把握する。
- 業務の切り出し: 既存業務を棚卸しし、任せる仕事を明確にしてミスマッチを防ぐ。
- 受入体制の整備: 現場任せにせず、上司や同僚へ障がい理解や接し方を共有する。
法定雇用率の引き上げは単なる負担ではなく、多様な人材が活躍できる職場へと見直す機会です。「定着」と「戦力化」を見据えた組織づくりを進めることが、多様性と生産性を高める鍵となります。
引用したサイト: https://www.hrpro.co.jp/series_detail.php?t_no=4694
