同じものを見ていても、人によって受け取り方は大きく異なります。この「認知」の違いは、子育ての場面において決して小さな問題ではありません。子どもの行動をどう捉えるかによって親の対応は変わり、その積み重ねが不適切な養育や虐待につながることがあるのです。
「認知」のありようは人それぞれ
認知とは、その人ならではのものの捉え方です。例えば、机の上のペン一つとっても、「誰かの忘れ物かな」と考える人もいれば、「書けなくなったゴミだ」と受け取る人、「ペンがある」という事実以外は思いつかない人もいます。
攻撃性が高い人が陥る「敵意バイアス」
犯罪心理学などで取り上げられるのが「敵意バイアス」です。
例を挙げると、街ですれ違った通行人が笑っていたとき、攻撃性が高い人は「自分に腹を立て悪口を言っていた」と敵意を伴った認知を向け、怒りを抱きやすくなります。また、自分に自信がなく、対人関係に不安が強い人は「自分を馬鹿にしてあざ笑っていた」と感じることもあります。このように、ありのままを受け止められず歪みが生じることを総じて「認知バイアス」と呼びます。
性格のせいではない「認知」の問題
認知は思考や感情と違い、自分でコントロールしにくい面があります。例えば、仕事でミスを連発する部下に対し、上司は「無責任だ」と評価を下すかもしれません。しかし実際は、性格の問題ではなく、単に「注意がそれやすく集中しにくい」という認知の特性を抱えているだけの場合があるのです。本人も周囲もその特徴に気づかないままでは、本人は自信を失い、自分の殻に閉じこもってしまいます。
親の認知の特徴を探ることが虐待防止の近道
虐待をしてしまう親に何らかの「認知の癖」がある場合、責任論や愛情論を振りかざすのではなく、彼らと一緒にその特徴を探り、改善方法を考えるほうが得策です。それが虐待を防止する効果的な介入になります。親の認知の問題がいかに不適切な養育につながるかを理解し、特性に合わせた支援を届けることが求められています。
引用したサイト:https://news.yahoo.co.jp/articles/e7ea7c2f9ac7a81b8406ff5ec57d49622766489d
