最近よく耳にする「大人の発達障害」…
具体的にどのようなものなのかを知ることで、その方への対応の仕方がまた大きく変わります。
そもそも発達障害ってなに??
発達障害は脳機能の発達に関係がある障害と言われています。
発達障害のある方は、他人との関係づくりやコミュニケーションなどがとても苦手な一方で、ある特定の分野においては優れた能力が発揮されることも多く、周りから見るとアンバランスな様子が見受けられます。
周りからは、「変わっている」「自分勝手」と言った印象を受け、敬遠される場合も少なくはありません。
しかし、その原因は親のしつけや教育の問題ではなく、脳機能の障害によるものと分かれば、その接し方も変わるはずです。
大人の発達障害
では、大人の発達障害はどういったものなのでしょうか。
これは、子どもの時になかなか表面化しなかった日常生活に支障がない程度の発達障害を持つ人が、大学への進学・就職といった環境の変化が起こった時に、ご自身の特性に向いていない事が原因で失敗の連続が発生してしまいます。
その結果、先輩や上司に上手く相談できずにストレスが溜まっていき、最終的にはうつ病などを発症してしまうケースが見受けられます。また、2次的な問題により、仕事の継続が難しく転職を繰り返してしまうと言ったことも多々あります。
社会的にも経済的にも不安定な状況に陥ってしまう危険が潜んでいるのが大人の発達障害の特徴です。
大人の発達障害の接し方
今後障害者雇用が進んでいくと大人の発達障害を持つ方と一緒の職場で働く機会も増えていく可能性があります。
まず、大切にしていただきたいのは「その人の現状をそのまま受け入れる」ということです。 大人の発達障害は生まれ持ったものであり、「頑張ればできる」ものではない為、その方の特性に合わない苦手なことを無理やりできるようにしようとしてもなかなか上手くできずに2次障害を引き起こす可能性は十分に考えられます。
仕事にフォーカスすると
仕事の結果に問題がないのであれば、途中のプロセス上のこだわりを許容するなども必要な場合もあります。もし、そのこだわりが危険に繋がる場合は仕事の進め方を確認しましょう。その場合にも、大声や威圧的な態度で接さないように気をつけなければなりません。
また、仕事が進んでいなかった場合、進め方が分からず困ってる場合には声を掛けましょう。しかし、抽象的な指示を理解することが難しい場合もありますので、具体的な言葉で解決法を伝えるようにしましょう。
大人の発達障害を持つ人でも周りのサポートにより、しっかりと仕事の成果を出すことは可能です。その為にも、周囲が発達障害の特性を理解し、その方にあった接し方をしましょう。